パラサーフィンフェスタに関わる各団体

6月某日、来たる7/10(日)に静波サーフスタジアムで開催される日本初にして最大級のイベント「パラサーフィンフェスタ」のリハーサルに各団体が集まった。そこには主催の一般社団法人UNIVAを筆頭に、NSAやパラサーフィン界には欠かせないJASO、 JAST、Nami-nicationsが名を連ねる。各団体はそれぞれサーフィン・パラサーフィン、アダプティブサーフィン界を引率するもそれぞれが違った役割を果たしていて、一同に集う大きなイベントは今回が初めてだと言っても過言ではない。そんな素晴らしい各団体の中でも今回は「Nami-nicationsナミニケーションズ」というなんだか楽しそうなネーミングの団体をクローズアップしてみた。

Nami-nicationsってナニ？

30年近く介護の仕事をしている代表 柴田康弘氏を中心に、医療介護福祉系のサーファー仲間と、一緒に波をシェアしながら横の繋がりを深める為に2015年湘南鎌倉で発足。
認知症や様々な障がいをお持ちの仲間と一緒に波に乗ったり揉まれたりしながら海の癒しと仲間との繋がりを通し、幸せに暮らせるコミュニティをインクルーシブなビーチから繰り広げている。
そんなnami-nicationsの活動の一つである、月に一度由比ヶ浜海岸で行われるケアサーフィンにSELSEAも参加させて貰った。

障がい者の方にとっては海に行くことがすでに高い壁

参加させて貰ったはいいが、今まで介護に関わった経験やこれといった知識もなく自分が足手纏いになるのではないかと、正直不安を抱えていた。
そんな思いのまま現地に着くと私をこのイベントに誘ってくれた車椅子サーファーの堀川さんと駐車場でバッタリ会えたので一緒にビーチに向かうことに。
いつも何気なく利用している海だが車椅子に乗った堀川さんと一緒に海に向かうことで普段では気づかないことに気付かされた。
障がい者の方が利用しやすいパーキングがあるか、ビーチに向かうまでの道のりで段差はないか、ビーチに降りれるスロープはあるか。
ビーチに着いたら、その先どうする？着替えは？など。
私たちは普段何気なくしている行動全ては障がい者の方にとっては一つ一つが壁だった。
今回参加した方の中には、サーフィンはもちろん海水浴も初めて経験する方もいた。
それだけ、”海で遊ぶ”という行動は障がい者の方にとっては高い壁でなかなか日常的にできるものでは無い。
しかし、このNami-nicationsでは介護の専門知識を持った方や、リハビリに詳しい方、私のように知識は無いがやる気はある!といったたくさんのサポーターたちが寄り添い、高い壁と思われる海水浴やサーフィンにチャレンジでき、今までチャンスが無く分からないからと、避けていた介護に関わることができ、色んなバリアを取り除き、みんなが1つになって夢中になれる素晴らしい環境だった。

サーフィンは自分が波に乗ることだけがサーフィンじゃない

今回参加させて貰って、たくさんの障がい者のサーファーの方とお話しさせて貰い、みんなの楽しむ姿を見て私も心から楽しんだ。自分が波に乗って楽しめた時と同じくらい、もしかしたらそれ以上の満足感や幸福感があった。
サーフィンて一人でもできるところが魅力のソロスポーツだと思っていたのだが、みんなで協力して楽しめるチームスポーツだということを知り、もっとサーフィンが好きになった。
人生において大切なことは自分だけが幸せなのではなく、みんなが幸せを感じられること。そんな社会を作っていけるよう協力し合うこと。サーフィンを通じてそんな大事なメッセージをnami-nicationsは教えてくれた。

ぜひパラサーフィンを体感しに7/10(日)は静波サーフスタジアムへ

このパラサーフィンフェスタ内にてSELSEA MARKETが11:00〜17:00でコラボレーション開催される。
入場無料で誰でも楽しめる盛りだくさんなイベントになってるので、この週末是非遊びに来てみては。

パラサーフィンフェスタ
開催日 2022年7月10日(日) 9:00-17:00(災害時中止)
場所 静波サーフスタジアム 静岡県牧之原市静波2220
主催 一般社団法人ユニバ 代表理事 田中慎一郎