サーフィンを通して、海外の憧れを現実に。元プロが叶えた西海岸ビーチライフ
世界でも屈指のサーフポイントが、無数に存在する南カリフォルニア。背の高いパームツリー、カラッと爽やかな海風、そして連日どこかで出会える至極の波に魅了されるサーファーも少なくない。今回は、この地へ5年半前に単身移住し、現在は二児の母でもある元JPSAプロサーファーのSumikoさんをクローズアップ!―カリフォルニアに渡った経緯を教えてください。
もともとアメリカには憧れがありました。日本でプロを引退すると決めていた年、次のステップはアメリカかなって考えていたときに、ツアーでカリフォルニアのサンディエゴに来る機会があったんです。
サンディエゴは街もビーチも居心地が良くて、時間がゆっくり流れている感じがしました。人もすごく優しい方が多くて。連れて行ってもらったサンオノフレというビーチも、波は最高でサンセットは美しすぎて、本当に素敵でした。
「絶対ここに住みたい!」と直感で思ったので、帰国後すぐに学生ビザを取る手続きをして、一人で来ちゃいました(笑)。
―すごい行動力ですね!
「思い立ったら即行動」派なんです。初めてサーフィンに出会ったのも、大学卒業後にスポーツ関係の企業で働き始めてからと少し遅かったのですが、その魅力にハマってすぐに東京から千葉へ移住。5年後には、友人の勧めでプロテストを受けて、JPSA公認プロになりました。
―狙ったことを、きっちりこなしていくタイプなんですね?
そうですね(笑)。今では憧れの地に住むことができて、本当に嬉しいです。でも、実は最初カリフォルニアに来た時は、サンディエゴではなく、学生ビザを取るための学校の関係でロサンゼルスに住んでいました。
※サンディエゴとロサンゼルスは車で2、3時間ほどの距離
移住から5年半ほど経った今、永住権が下りたのと、夫の仕事の関係で、念願のサンディエゴに引っ越すことになりました。カリフォルニアへ最初に来たときに、思い描いた夢がまさに実現するんです。
―旦那様との出会いは?
カリフォルニアに移住してすぐに、海で知り会いました。一緒にいてすごく楽で、天然なところがあって面白くて、この人とだったらずっと楽しく過ごせるかも、と思いました。数ヶ月後には長女を授かり、家族になりました。
実は、彼も私と同じようにサンディエゴに憧れてカリフォルニアに移住してきたんです。しばらくロサンゼルスで暮らしながら飲食業に携わっていましたが、サンディエゴで飲食店をオープンすることになって。
「いつかお店を出したいね」とずっと話していたから、決まった時は本当に嬉しかったです。
-カリフォルニアでの子育てはいかがですか?
昨年秋に長男も生まれ、今は二人の子どもがいて常にバタバタではありますが(笑)、アメリカだからなのかな?育てやすい気がします。
外に連れ出しても誰も嫌な顔をしないし、子育てをするにはとても良いですね。それに、サンディエゴは自然がいっぱいなので子ども達にとっても良い環境だと思っています。
二人とも、お腹にいる時からたくさん一緒に波乗りをしてきたからか、ビーチで散歩したり遊んだりするのが大好きなんです。笑えるくらい、いつも海に来ていますよ。
-やはり海が中心の生活を送られているのですね。
そうですね。ただ、今は海に入れるのは多くて週3回くらい。少なくとも週1回は必ず入るようにしています。
平日は、長女がプリスクールに行っている間に海に来て、友達に長男をビーチでみていてもらったり、夫婦で交代したりしながら波乗りしています。
休日は、朝から家族や仲間たちと海に来て、サーフィンしたりバーベキューしたり。午後はのんびり、海で1日過ごすことが多いですね。あとは、朝は海に行って、午後は大好きな野外ヴィンテージマーケットに行くのもお決まりのルーティンです。
-今後の目標はなんですか?
サーフボードケースをパッチワークで手作りしているので、それを広めていくことです。今はサーファーの友達に頼まれたら作るようにしていますが、ゆくゆくはオンラインで展開したり、サンディエゴのお店でも販売したりする予定です。
使う生地には、今でも古着などを利用していますが、もっとリサイクル生地や古生地など環境にやさしいものを厳選していきたいと思っています。
あとは、キッズ向けのサーフィンスクールと、日本からのサーフィン留学を企画しているところです。子ども達を集めることで、お母さんたちの気分転換にもなれるようなスクールと、英語を学びながらサーフィンを楽しめる環境を整えていこうと考えています。そうして、サーフィンを通じたコミュニティを作っていきたいですね。
-日本にいるSELSEA FRIENDSに一言もらえますか?
月並みかもしれないけれど、「人生は一度きり」。
やりたいことがあるなら、まずは一回やってみるといいかなって思います。行動を起こすことで、切り拓けていくものがあるからです。
そして多くの人に、サーフィンを通して海外への憧れを現実のものにしてもらいたい。
私も、日本からサーフィン留学をしたい人たちや、お子さんがいてなかなか旅行やサーフィンができないママたちを、これからもっとサポートしていこうと思っています!